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ベストなんて言うな!

はっきりとしたサインが現れたのは2017年秋のことです。

14人が定員の阿蘇のリトリートが
11人しか集まらなかったのです。

リトリートの夜、私はジョセフに呼ばれ、
真剣な表情のジョセフと向かい合って座りました。

「僕はとても失望している」
「今まで満足してくれたお客さんもたくさんいる」
「そして日本にはこうしたワークを必要としている人がたくさんいるのに、
どうして14人が集められない?」

私は必死に言い逃れをしました。
「ジョセフ、あなたは集客の大変さをわかっていない」
「私はベストを尽くしたの。その結果がこれなんです」

ジョセフはニコリともせず、
全身で怒りを表現しながらこう言いました。

「ベストなどと言う言葉を軽々しく使うんじゃない」
「君は今その言葉で自分の可能性に限界を作った」
「君ができないと思ったから結果が出なかったんだということに気づきなさい」

私は言葉を失ってしまいました。

本当はもっと色々シェアしたかった。
メルマガを書こうと思っても気力がわかなかった日のこと。
情熱をかきたてるのが次第に難しくなっていること。
時間が足りないことがとても大きなストレスになっていること。
咳が体力をジリジリと奪っていること、などなど。

でもジョセフはまるで大きな壁のように私の前に立ちはだかり、
私はただ
「これ以上はできません」
と繰り返すばかりで、とても苦しい時間でした。

この年の8月、ジョセフは南アフリカに引っ越しました。
遠くから来るのでコンディション調整が大変だとしばしば口にし、
今まで以上に厳しいビジネスマンの顔を見せはじめたのです。

期間をもっと長くしたい、
もっと収入を増やしたいと願っていることを薄々感じつつ、
私は勇気を出してジョセフに尋ねました。

「ツアーを年1回にしませんか?」

ジョセフは真剣な表情を変えず、
自分のワークは継続性が大切だから年に2回は最低必要だときっぱりと告げました。

「ではワンシーズンだけお休みをもらうことができませんか?」

答えは
「休んだ後に再開する保証はできないよ」
「新しい仕事をスタートしたら抜けられないからね」
というものでした。

私は心の中で自分に問いかけました。

「私はジョセフのジャパンツアーを手放すことができるのだろうか?」

驚くことに、魂からの声はイエスでした。
「次の春を最後にやめよう」
そんな覚悟が決まった瞬間でした。

ところが秋のツアー最後のプログラム、
木曽リトリートがあまりに感動的で素晴らしく、
私はもう少しだけやってみようと心を変えました。

 

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